[コメント] 続・新悪名(1962/日)
生一本で馬鹿正直な朝吉親分とスマートで軽くてお調子者の清次。前作で完全に確立したこのコンビが期待通りの胸をすく活躍を見せてくれる。これはヤクザ映画などではなく、よき時代のファンタジーですね。
今東光原作の『悪名』シリーズは『悪名』と『続・悪名』のみ。大映としては、モートルの貞亡き後の朝吉清次のストーリーは『新悪名』というシリーズ、としたかったのがよくわかります。
このシリーズでの河内弁は、実は厳密に言うと“東京の人が頑張って話す関西弁”の域を出ていません。千葉出身の勝新太郎と、京都出身ながら学習院大に進学、1957年の銀幕デビューにあたり徹底的に訛りを矯正されたであろう田宮二郎。シリーズが進むごとに河内弁は巧みになるが、映画としての面白さは減っていくような気がします。
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