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[コメント] あしたのジョー(1980/日)

マンガとうわけにはゆかないので、映画として・・・ということになるとどうか? でもジョーや段平や力石の声はやはりこれ!永遠に焼き付いてしまう。キャスティングが良い。
chokobo

映画には映画の表現があってよいのだが、この映画は原作をかなり忠実に表現している。テレビ版よりも表現をコンパクトにしながらも、原作を徹底的に追随しており、それはそれでよいとも思う。

しかし、ラストはどうだろう。

原作で最も感動的で最も涙するシーンなのだが、原作ではジョーの死は明確化されていない。いや確かにジョーは死んでいるのかもしれない。だが、その瞬間を淡々と描いて終えているのだが、映画のラストは明らかにジョーの死を示していて、機微に欠けているような気がする。

客席までが立ち上がってジョーの死に気づいてしまう、あるいは白木お嬢様がクローブを落としてしまう、などというシーンは原作の赴きではない。

そこだけ残念だった。

しかしこれは原作が圧倒的に強烈で、よくできているものであって、どのような表現をもってしてもその感動が極端に崩れることはない。非常に安全なパターンである。

よって、どのような結果であれ、ジョーはジョーなのだ!

(評価:★3)

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