[コメント] まぶだち(2000/日)
『ロボコン』は、好きではない。あの映画は、殆ど何も起こらない。一応ドラマは展開してるはずなのだけど、全く盛り上がらない。「ロボコン」のシーンでは、映画として盛り上がるには盛り上がっている(気がする)のだけど、それは単に「ロボコン」という大会の面白さが、作品を盛り上げているだけ。
ロボコンを淡々と撮影して「面白い」のは当たり前なのだ。
だって「ロボコン」が面白いから『ロボコン』って映画が作られるんだから。
◇
さてこの作品。そもそも、何を演出したいのかが良く分からなかった。全体的に中途半端で物語の完成度そのものはテレビドラマレベルだろうか。ノスタルジーと反抗期、アイデンティティの確立その全てが中途半端で最終的に回想で観客の情緒に安っぽい衝撃を売る事でしかドラマを完結させられなかった事は大きな失点だと思う。
担任教師の描写も、これはこれで面白いと思うけど、結局のところこちらも何だか、やっぱりイマイチ中途半端で、この人と対峙する生徒たちの描写も画一的と言うか表面的で薄っぺらいので何が言いたいのか分らずじまい。そもそも、登場人物たちそれぞれに魅力が乏しいため、劇中で何か起こっていても、段々とどうでもよくなってきてしまう。
◇
結局のところ、この作品から、次の『ロボコン』にいたるまで、古厩監督は殆ど変化していないのではないだろかとさえ思ってしまう。
単調な画面。単調な展開。薄っぺらな人物。雰囲気だけは悪くない・・・そしてそのまま何もおきず(一応、映画の中ではいろいろおきてるはずなのに)終わってしまう。
この作品も、またそうだった。
だから非常に中途半端な印象しか残らない。もっと心にグサリと響いてくる物だと思っていただけに残念。ビデオ屋に並んでるだけなら、もの凄く面白そうな映画だっただけに、とても残念。
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