めずらしく原作も読んだ本作品、飯島愛のビデオで育ったものとしてはぬるいの一言に尽きる。

もっとも当時は「なかった」はずの携帯電話をキーワードにしている所なんかを見ると俺らの世代でなく今のティーンに向けてR指定をくらわないようなギリギリの配慮なのだろうか･･･しかしだからもう一歩、二歩踏み込めてない。

飯島愛の原作は人々に訴えかけるものがあり同じような生活をしている今の十代の子達に考えさせるものがあるのに対して観客に訴えかけるものが何にもなく、ただ単にひとつの哀しい話で終っている。

おそらく制作側はR指定がネックだったのは容易に想像できるが彼等は勉強不足。全然映画を見てない

彼らはおそらくルビッチの映画なんて見たこともない素人さんなんだろう。 たぶんビリー・ワイルダーなんて名前も知らないんだろう。『夜をぶっとばせ』や『積み木くずし』も見てないんだろう。

もし俺が「プラトニックセックス」を監督するなら（脚本込みで）R指定を受けずに生々しく過激でいて（けっしてオーバーじゃなく）１０代の子供達に訴えかける映画を撮る自身があるね。

シネスケのごく一部のコメンテーターなら俺の言わんとしていることがわかるんでしょ？