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[コメント] 殺し屋1(2001/日=香港=韓国)

喩えるなら、ツレから凝りに凝ったremixMDを押し付けがましくもチョウダイした感じ。ツレ「どうだ!」オイラ「…エっ、エエんとちゃう?」汗タラリ。心でつぶやく「…リっ、リピートはカンニンしてけろ!」。
muffler&silencer[消音装置]

本当に聞きたかった曲(この映画で言えば、たとえば、ヴァイオレンスや対決)は、ズタズタのボロボロ、しかもスクラッチ入りで、原形を留めずリミックスされちゃったけれど、聞いてる最中は、まあ楽しいかな、ってなカンジです。そのツレが、どーしよーもなく自意識過剰でおナルなヤツなんだけど、憎めなくて「ツレだし、まっ、いいか」ってな感覚で僕は楽しみました。だから「こんなの認めない!」ってご意見もご尤もだと思います。

僕も、これを「斬新」とは言いたくないですが、きっとファンにはお叱りを受けるでしょうけど、「ゴダールおバカ版」ってな破壊力はあると思います。あのエンドクレジットも賛否両論あるでしょうが、「クレジットとか、キマジメに最後まで座って観てんじゃねーよ。意味あんのかよ!」みたいな観客への破壊力(カナ?)。オイラは、そういう幼稚ながらイタズラ心というか、反骨精神、結構好き。

ただ、ダメすぎるのは、セリフというか言葉がほとんど死んでいる。まあ、わざと殺しているのかもしれませんが、わざわざ予告編でキャプション出すくらいだからねえ。そこからmirrorさんご指摘の「間の悪さ」に通じるものがあると思います。どうせやるなら変に物語性あるセリフにしないで、徹底的に物語から乖離させた言葉で遊ぶと、もっとブッ飛んだんじゃないかなあ。あっ、それやっちゃあ、まんまゴダールだな。

それから、それほど数見てるワケじゃありませんが、今回の浅野忠信にはガッカリしました。あれ、まんま映画のビートたけしの焼き直しです(つーか木村拓也?)。北野作品以降、日本の力あるヤクザというと、どうもああいう飄々とした、とらえどころのない、薄ら笑いを浮かべつつ、やることはエゲツないなんてステロタイプな演技ばっか。それって、かなりイタイ。

なのになんで4点なんだろ。白状すると、観る前、全然期待してなくて、「この映画、かなりイタイ」「もうイチに会いたくない」「ダメだよ、痛み与える時は、本気で作らないと、それが観客に対する最高の思いやりなんだから」なんてキャッチを考えてたんです(笑。その「久しぶりにゼツボーしてーよ」な反期待を、ちょっと裏切ってくれたからかな。うーん、よくわかんねえ。

余談:オイラは『ヘルレイザー』を思い出したッス。

〔★3.5〕

[京都みなみ会館/2.01.02]

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追記:反芻、他のmy★4作品との兼ね合いで★3にランクダウン。

(評価:★3)

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