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[コメント] 家(1976/米)

ユニヴァーサル版『シャイニング』なんだが、映画としてはこっちの方が先。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 家そのものが人の精神を呑み込んでいくという、言わばユニヴァーサル版『シャイニング』(1980)だが、キューブリックらしいケレン味にあふれた『シャイニング』とは違い、こちらはかなりストレートに家の恐怖を描いているのが特徴。特撮という見地から見る限りはそう目立つものはなく、こぢんまりした印象を与えるのだが、その分役者に比重がかかり、そしてそれに見事応えてくれた。

 何せ主人公二人が怪奇映画ではおなじみのオリヴァー=リード(デビュー作が狼男役)、カレン=ブラック(この人も狂気の役を演らせると見事だ)。それにあのベティ=デイヴィスが絡むのだから、もうやたらめったら、無茶苦茶に濃いキャラばかり。この配役の見事さは絶対に買いだ。

 ホラーと言っても残虐シーンは殆ど無く、精神的な圧迫感で魅せる作品。ホラーでは実はこれが一番好みのパターン(恐がりだから残虐シーンはちょっと引いてしまう)。「ホラーはなあ」という、普通の映画ファンにも結構お勧めできる作品。 

(評価:★3)

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