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[コメント] ロミオ&ジュリエット(1996/米)

やっぱ、バズ・ラーマンはスクリーンで見ないと…
ピロちゃんきゅ〜

実は原作は読んでいない。シェイクスピアって「ハムレット」しか読んでない(だったかな?)。でも、このお話をおおよそ知っているってのは、やっぱりビートルズの曲を「知らない」って言ってる人でも何だか知っているってのと同じなのか?漫画でやってた(確か「つらいぜボクちゃん」by高橋亮子)のが自分の中でのロミオ&ジュリエットな気がする。正しいのか? その漫画に比べればしっかりした出来ではある(比べるな?)。でも、ビデオで鑑賞だったため(だろう)、バズ・ラーマンの独特の過剰演出やコテコテ美術趣味がかなりツクリモノに見えて入り込めない。逆にうざったい。

「あぁ!『ムーランルージュ』がキライって言う人の気持ちがちょっと判ったよォ!」と叫んじゃったーよ。

ま、やり過ぎな所はスクリーンで圧倒されないとピンと来ない部分なんだろうなーなんて思いながらも、どーも「見る側」がこの有名な話を知っているという前提で作られている感が気になる。つーか、それを楽しめって事なんだろうけど。しらねーし。つらいぜボクちゃんだし。

一応その気になる(鼻につくとも言う)所を説明しとこう。見る側に何にも考えさせずに見る前から当然のように設定されている部分とかなんだけど、例えば「憎しみ合う両家」の設定とか。(お話的にはホントどうでもいいポイントだから、なんか論点をワザとずらしているようで申し訳ないけどね。)この対立の構造が「だって、原作がそうなんだもーん!」って言っている気がする。シェイクスピアがこの話の舞台を、同地区の争っている両家の話にしたのは正に舞台用に見せるために過ぎない!…のかなぁ(自信なし)。ま、だとして、そんな意味で今現在(もしくは未来)のお話にして〜という風に転換させたのだから、それなりの舞台設定(対立構造)の方が似合うかな?と。つまり、国対国レベル、文化対文化レベルの対立とその中で生れる悲喜劇物語、とか。もちろん、セリフは同じで構わないハズだし。ただ単に憎み合うスケール、根の深さが足りないだけかもしれない。この映画で設定された両家の小競り合いは、どう見ても長くて30年の争い。争いも何も、殺し合いするほど憎む悲劇が見えない。きっと、ストーリーを初めに作る時点で「憎しみ合う二つの家があって…」という部分は考えなかったんだろうな。当然な設定であるからか、家の歴史に流れが無いからその家の言い分が見えてこない。ただ単に「気に入らない」だけ。もうちっとお互いに「譲れない正義」があるからこそ憎み合うもんだと思うけどね。

ハッ!いかん、天才にケチつけてもうたか?

(評価:★3)

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