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[コメント] カンダハール(2001/イラン=仏)

なんで僕らは餓えてるの?なんで僕らは足がないの?なんで僕らは殴られなければいけないの? これら全てを冒頭の少女達は「目」で語る。その目に俺は衝撃を覚えて・・・ 2002年4月12日劇場鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







その「目」を見て思った。

確かリドリー・スコット監督は『ブラックホーク・ダウン』についてこう言っていた。「この作品は観客に答えを提示する作品ではなく、問い掛ける作品なのだ」

正直あの映画を見て「面白い」とも思わなかったし、「問い掛けられた」気も全然しない。

はっきり言ってこの『カンダハール』だって、途中で眠くなったし、題名から見て『カンダハール』の現状を描くと思ってたらその近辺の現状を・・・。

けどさぁ、思うんだけど『ブラックホーク・ダウン』よりも問い掛けていて、なお重く、深く、そして自分の存在の軽さに気付かされた作品。

映像とか、テクニックとかは良く分からないけど、別にたいしたことないと思う。

なのになぜだろう?こんなに俺に聞いてくる映画って。こんなに余韻に浸れる映画なんて・・・。

久々に「いい映画を見た」感じがする。

本当に、今こう言う世界だからこそ、色んな人に見て欲しい映画。そしてあなたに語りかける。そして貴方は「知る」

もっていえば「知るべきときがきた」・・・。(by『ブラックホーク・ダウン』)

この映画を見て「面白くない」って言ってる人!何も感じなかったの?

僕は冒頭の「目」でこの国の現状の全て(もっとも、全てなわけはないのだが)を見せ付けられ、今俺たちは贅沢をしすぎている。と気付く。

下手に泣かすわけじゃないし、下手に感動を誘うわけでもない、どこかの監督みたいに「家族愛」だとか描くわけでもない、確かに主人公は妹を探しにカンダハルへ行くのだが、結果的に描いているのは「現実」。

だからこそ、説得力がある。

ブラック〜』の場合は事実よりも「アメリカ」を描きつつ、「現実」を描いている。だからこそ、いやなのだわ。

「日本に地雷が埋まってるか?」「ここまで宗教をやらなきゃいけないのか?」「学校(宗教学校?)でなぜこんなに殴られる?」「なぜ医者よりパン屋が必要なのだ?」

これら全て我々裕福な生活をしている者に向けられた「現実を見よ」とのことなのだ。

別に前知識なんて必要ない。世界にはこう言う場所があるんだ。こういう人がいるんだ。

少なくとも、俺はこう言うことを知って欲しいな。

なぜあれだけ宗教で「神」「神」「神」!と叫んでいるのに、なぜ彼らは餓えているのか?「神ってなんだ?」

そしてその飢えから、死体の指輪を奪いそれを「1ドル」だとしても売る。生きるためには手段を選ばない。

彼らは「人間の本質」であり、これが「現実」なのだ。

この映画はこの世の中(現在)だからこそ、必要な映画なのだ。なぜ『ブラック〜』がアカデミー賞にノミネートされて、これがノミネートされてない?

俺だったら、この映画が作品賞受賞だぞ。

映像・・・3☆☆☆ 音楽・・・3☆☆☆

総合・・・4☆☆☆☆

(評価:★4)

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