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[コメント] 悪魔のいけにえ2(1986/米)

改めて再見すると点数が跳ね上がった。曲がりなりにもフーパーは映画とは何であるかを知っている。
赤い戦車

例えばラジオ局でレザーフェイスが登場する瞬間をみてみよう。タイミング自体も練られており意表を衝いているが、ここで更に驚きなのはチェーンソーがヒッピーの頭に当たって「火花」が飛び散ることである。こうした「二重の驚き」とも言うべき演出が全編に渡って張り巡らされており(デニス・ホッパーの丸太試し切り場面における店主のアップ、LGの顔の皮にまつわる一連のシークェンスなど)、それらの大部分はもっぱら観客の爆笑を誘うであろう。昔からよく言われることだが、恐怖と笑いは紙一重なのだ。

また、単純に美術装置の禍々しい達成度だけをとっても素晴らしいものがある。散りばめられた光源にそこかしこで噴出する煙。そもそも舞台を「廃遊園地」に設定する点からしてフーパーの映画的筋の良さは明らかだ。

終盤のパロディにしたって、実にパワフルで前作未見の人間でも充分楽しめるだろう。傑作。

(評価:★4)

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