[コメント] モンスターズ・インク(2001/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
なんでモンスターの社員がリアルに描けるのか(モンスターとしてリアルではなく社員としてね)というと そら、作ってる人たちが皆会社の人だもんな。当たり前だがどのキャラクターも自社の人でモデルがいるんじゃないかってくらいリアルだ(社長もリアルなら笑えませんが)。
ついでに言うとモンスター達が営業成績の為に必死こいて働いているのは「君たちが寝ている時もお父さん、お母さんは生活する為にホント大変なんだから!」というスタッフの叫びが作品に無意識に反映されているんだかどうだか(笑)
ところで最後のエンドロールのシーンも最初は「なんだかなあ、今までの話が全部お芝居でした、っていきなり言われたようでちょっと醒めるなあ」と思っていたのだがこれも考えてみれば重要なんだな。
子供相手のストーリーに欠かせないのがヒール役。ジャイアンやバイキンマンがいなければクリープのないコーヒー、子供風に言えば対戦できないゲーム・ボーイみたいなもんだ。
ところがこの映画のテーマ「お互いの恐れを無くして積極的にコミュニケーションが取れれば敵対する者同士も分かり合える」と典型的ディズニーテーマ「敵対する者同士でも最後は正しい者が勝つ」では正面から矛盾する問題を抱える事になる。
ここでエンドロールが重要になってくる。ヒール役だったキャラクターがNGを出して周りのスタッフから笑いを取ることで「あ、こいつも演技の為にやってただけでそんな悪い人じゃないんだ」と子供に思わせる事だ。ってか俺も他の映画で小憎らしい役をやった俳優がインタビューですんげえいい人だったりする時に同じ事感じるし。
例えてしまえばバイキンマンがNGを出して撮影スタッフに爆笑されている所を最後に持ってきているのだ。これって凄いっしょ(ついでに言わしてもらえばドキンちゃんは 素 であの性格だと思う)
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