[コメント] ピアニスト(2001/仏=オーストリア)
ある結び方から別の結び方に変えてもあるのは「結び方の違い」だけ、そしてそんなことはわかりきっているから気づいても涙は流れないが、涙は流れない、ということに涙する映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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自分で結んでないんだけど結んだといえば結んだだんだという微妙な形で気がついたらほどくことができないくらいきっちり結ばれていた糸を「結び方なんて人それぞれ」「これが私の結び方なのよ」と考えることで生きてきた女性がある男に出会うこと必死にほどこうと、別の結び方に変えようとがんばるがやっぱり無理でしたけど、ではそもそも正しい結び方って何だろう、そんなもんもないんではないか、という感じがする。だからいろいろ大変なんだろうな。
ある結び方から別の結び方に変えたら幸せになれる、というものはなく、ある結び方から別の結び方に変えてもそこにあるのは「結び方の違い」だけ、そしてそんなことはもうわかっている、だからそれに気づいて涙するのではなく(それは通りすぎ)、それに気づいても涙しない、ということに涙する、というほうが近いのではないか、と思った。
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