[コメント] マリー・アントワネットの首飾り(2001/米)
練られた脚本だったと思う。全体的に地味すぎるので、もう少しメリハリがある撮り方をしていれば…というのが残念。しかし、それを補うかのように、衣装や装置は素晴らしかったので、映像的な飽きはなかった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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よく練られた脚本だった。
アントワネットと対面するシーンが脚本的に効いている。 「なぜ、最初から会ってくださらなかったのですか?」とジャンヌが問い、 ジャンヌは結局、マリー・アントワネットを救わない。彼女が自分の目的のために周りを騙したと認めて筋を通すためには、救うことはできない。 脚本の歯車が噛みあって「もはや遅すぎた」ということが最大限に表現されている。
またアントワネットはなぜジャンヌが自分を救わなかったのか理解できないだろう。自分をただ憎んでたのだ、と勘違いする可能性すらある。
アントワネットの「ずっと民衆の状況に目を向けてこず、目を向けたときにはもはや遅すぎた。なぜ、皆が自分を助けてくれないのか、理解できない」という人生が象徴されている意図を感じた。
街でアントワネットを皮肉った芝居などのシーンがさり気無く挟まるのも、上記とあいまって、アントワネットの未来をじわじわと彷彿させる。
個人的な好みをいうなら、ギロチンシーンはなくていいと思うが、あっても整合性などに問題はないので、趣味の問題ということで…。
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