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[コメント] ビューティフル・マインド(2001/米)

「本物」と「偽者」
k5001

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







予備知識を持っていなかったので、本編に最後まで入り込めなかった自分。 これは映画ではなく、ドキュメンタリーで見たかった。

上映がはじまって、はじめは主人公のキャラクターに全くついていけず、1時間くらいして やっとはじめて「こういう映画なんだな、」と理解した。

だからといってじゃあ、入り込めたのか、というと答えはNO。 今度はどこまでが本物でどこまでが偽者なのか、まず疑って見てしまうから、まず警戒してしまう。

自分は「奥さんももしかしたら、幻覚なのでは?」と途中まで疑っていた。 だって、ふつうこんなキャラクターのやつのところなんかに「求愛」する やつなんている? 自分は、奥さんも自分自身の願望が生み出した幻覚なのかも、と。 逆になぜ、この奥さんは「幻覚」でなかったのか、と。 いろいろ疑ってしまいながら、見ていたのでどんなに素晴らしい言葉を ストーリーの中で発せられても全然、説得力もないし、感動もできなかった。 なぜか? どんなに素晴らしく作っても。 映画は「本物」ではなく、「偽者」なのだから。

ただラストのノーベル賞受賞のシーン。 本物の映像を織り交ぜながら作っていたが、あそこは、ラッセルクロウではなく、 あそこに、「本物の映像」を使っていたら、感動しただろう、と思う。 「本物」の主人公が、本当にあの場所で奥さんに対して、ああいう言葉を 発したとしたならば、自分は感動したんだろうと思う。 あの場面は「演技」ではなく「本物」が見たかった。 疑りやすい自分は あの場面でも「どこまでが本当なのか」と・・・。

結果論で申し訳ないが、この映画はフィクションではなくノンフィクショ ンなのだから、物語の最初にこのノーベル賞のシーンをもってきても よかったのでは? そうすれば、予備知識なくてももう少し入りこめたのに。

どちらにしてもこの映画は最初に説明書を読んでないといけない映画。 そういう映画もありなんだけど、映画っていうのは、 説明書がなくても楽しめる、、というのが自分自身の中で基本原則なので。

(評価:★2)

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