損をしている映画だ。監督も一流ならキャストも一流、音楽、カメラワーク、タイトルデザイン、すべてが一級品。ただひとつ、シナリオを除いて・・・。映画の命とも言うべきシナリオが、決定的に弱い。もはや知性派女優の代名詞ともなったジョディ・フォスターの、圧倒的な存在感をもってしても、悪役３人組の魅力の無さがすべてを台無しにしている。肩透かしなクライマックスに至っては救いようが無い。「これならカメオ出演しているアンドリュー・ケビン・ウォーカーにリライトしてもらったら？」と、思わず言いたくなる。