自主映画でホラーサスペンスを撮ろうと私が言い出したのはもう十年も前のことだ。

監督をする友人から注文がつく。

「古い洋館・心霊現象・夢オチ・幽霊オチ、全て御法度」理由は「安易だから」

（十年前の話なので何か特定の映画を指していたわけではない。）（※）

監督からの注文は続く。

「都会のど真ん中で現代的なドライなホラーが出来ないか」

んなもん出来るかいな、と言いながら２、３アイディアを出すと監督が一言。

「主演はマコーレ・カルキンか？」

その一言でボツになった企画（と似た様なアイディア）が、十年後こうして数百万倍見事なプロットとなって私の前に現れただけで結構ご満足（これが私の考えた物と同レベルだったらボロクソに言っていたろう）。だからフィンチャーに同じ言葉を言ってあげる。

「ていのいい『ホームアローン』じゃねえか」

私の作った話？そんなもんどうだってよかったの。設定アイディア一発勝負で、やりたかったのはインパクトのあるねちっこい演出だけ。あれ？ひょっとしてフィンチャーも？

悪役が強盗であること、その目的がやたら現実的であること、それも間抜けなこと、中にいい奴がいちゃうこと・・・要するに悪役が悪役として魅力的でない点は大きな大きな大きなマイナス。でも演出は楽しかったので大甘で３．５点。ジョディー・フォスターのノースリーブでおまけの大甘４点。あ、俺、ジョディー好きみたい。

・・・

一晩たって冷静になる。

やっぱ４点やる映画じゃないな。

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特定の映画のこと（映画名は書いていません）

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他の映画のネタバレ・・・にならないといいけど・・・

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そうだよなあ、ヤン・デ・ボン作家生命縮めちゃったもんなあ。 アレハンドロ・アメ、アナ、アベ・・・ホドロフスキー（＜だから違うって）とかシャマランたまらんプリングルス（＜撃てっ！）とかこれからどうなるのかなあ。あ、フィンチャーだって『エイリアン３』で一度は死んだ作家だったっけ。