[コメント] 007/ダイ・アナザー・デイ(2002/英=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
007シリーズは大好きなのですが,だからこそあえて書かせていただきます。
1.ボンドが冒頭から捕虜になって拷問を受ける設定の暗さ。結局これが最後まで尾を引いた気がする。007シリーズの魅力はハラハラさせながらも”危機一発”で勝つところなのに…。
2.北朝鮮を彷彿とさせる設定の生々しさ。ソ連やスペクターといった強大な敵に立ち向かい幾多の危機を乗り越えてきたボンドが,北朝鮮(らしき国)ごときに簡単に捕まっちゃうのは何とも残念。
3.ボンドがMI6(英国情報部)から一度は見捨てられる設定(『消されたライセンス』もそうだったが,こういう設定の時はツマラナイ)。
4.この情報戦の時代に,変装もせずに敵国に潜入するボンドの間抜けさ。ちなみに,原作では「ボンドは変装はしない」という設定。そりゃ昔はそれでも良かったでしょうけど。そういえば,第1作『ドクター・ノオ』でも敵地の空港に着いた途端に正体を見破られてたから,ぜんぜん進歩してないってことね(^_^;)。
5.今どき単身で敵(=軍)に立ち向かう無謀さ(冒頭の敵国潜入では2人?だったが,それでも無謀)。最後はジンクスとペアを組むことになるが,やはり『ミッション・インポシブル』(第1作目)のようにチームで立ち向かわなきゃ。それに,このシリーズって昔から(『007/私を愛したスパイ』など),他国や他の諜報組織と共同作戦をとるとき,情報部の幹部が「うちは007を出す」「じゃあ,うちは○○を出そう」などと相談しているが,有能なスパイをもっと大量に投入しろよ!とツッコミを入れたくなる。
6.今回のボンドカー(アストンマーチン)は英国車だし恰好いいし,ハイテク装備もすごかったが,カーアクションが速すぎて車の美しさをじっくり観られなかった。もう少し,ゆったり走るシーンがあっても良かったと思う。
7.アイスランドでのサーフィンのシーンはさすがに嘘っぽすぎ(冒頭のサーフィンシーンが伏線になっていたのはわかるが…)。
8.ボンドもMも味方だと信じ込んでいたフロストが実は裏切り者だったと判明するシーンで,途中から入場してきた迷惑なババアに遮られたこと(笑)。
まあ,いろいろ書きましたが,全体的によくまとまっていたとは思います。ただ,読後感ならぬ観終わった時の爽快感が,いつもより少なかったことは確かです。
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