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[コメント] 戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド)

これは「劇場にいる間だけ感動してそれで終わり」というような映画ではない。
ハム

この映画においてドイツ人は残虐なケダモノとしてしか描かれない。これでは人間の残虐性を暴くことにはならない(優しい面も持つ人が残酷なことをしてしまうことが怖いのだから)。しかしそんなことを意図してこの映画が作られたのではない。

例外的に「いい人」として登場する将校にしても、控えめにしか性格付けをしてもらえない。過剰に描写すればただの感動ドラマに堕してしまうからだ。

これは弱者の視点から戦争という状況を描くことを目的とした作品である。「戦争って悲惨で嫌なものだなあ」と思わせればそれでよいという思想のもとに作られている。

(評価:★4)

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