[コメント] マトリックス リローデッド(2003/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
先週の初作に続いてテレビ放映で観ました。劇場版本編は18年前に劇場で1回観てます。ほとんど内容忘れてたので、新鮮に観られて良かったです。なんとなく覚えてたのは、スミス(ヒューゴ・ウィービング)がわらわらと現れてネオと闘う最初の場面とか。高速道路上のカーアクションとか。でもこれも、トレーラーの上で頑張ってたのはネオ(キアヌ・リーブス)じゃなかったっけ?というレベル。実際はモーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)でしたけど、自分の記憶違いが悪いのですが、一番の見せ場が主人公じゃないのは変な感じでした。
観たことあるのにすっかり内容忘れてた自分が言うのもナンですが、今作は、こんな感じの話になるのだろうと思ってました。モーフィアスやネオたちは再び「マトリックス」の中に入り込む。そこで、仮想現実に漬かっている一般人たちを一人一人覚醒させていく。前作では、この無数の人間たちをも「覚醒しない間は敵だ」と見なしたわけだから。当然この作戦は加速度的に進む訳です。ネオの実力はエージェント・スミスをも凌駕していますから。
この件に関してはあっさり触れられただけでした。覚醒させた人間はこの5年で以前の10倍に増え、60人に及んだ、みたいな。それじゃ圧倒的に少ねえよな。なんでこっちの方向に話を展開しなかったのでしょう。まあ、リローデッド(再読み込みされた)ってタイトルで言うぐらいだから、設定を若干(?)変更したのかもしれません。
率直な印象としては、なんか物語を物語る、普通の作品になっちゃったなあという。えー、前作は、映像を積み重ね、ドラマ仕立てにして、一つずつ世界観を解き明かすというか、築き上げていく構成でした(独断です)。今作は、映像から何から、みんな説明映像みたい感じ。説明台詞は潤沢だし。作り手側もそれを分かっていて、だから中和というか誤魔化すために、異様に長い「盆踊り」(by ボイス母さん)シーンを挟んだりするのでは。
しかも、そんだけ説明しても、世界観がまったく像を結びません(あえてボヤかしてもいるのでしょうが)。この「マトリックス」のプログラムは過去に何度も書き直され、現在はver.6.0(第6版)。過去にも「ネオ」と同じように5人の「救世主」が「設計者」の前に現れ、人類を救う「選択」をしました・・・。えーっと、取りあえず人類を「絶滅」させないことを優先し、コンピューターのくびきからの解放(=本来の目的だったはずの)は諦めましたと。 将来(次世代)の解放に望みを託して? し、しかし、コンピューターは人類が絶滅しても他に動力源があり得るとよ? ・・・なんか世界観が破綻してるゆーか、ジュッと消滅してる気がします。しかもネオのした選択は、ザイオン(リアル人間たちの住む集落。というか地下都市。というか縦て穴。上から見下ろす構図は培養人間たちの飼育空間とそっくり)を、ではなく、コンピューターに繋がる人間たちを見捨てたのではなくってよ・・・?
まあ、3作目(これも当時観たが、もっと忘れてる)でどうまとめて来るのかなという気はします。タイトル(レボリューションズ。=革命。の複数形)からすると、さらに発散してきそうな予感もしますが。
それでも高速上のカーアクションは手に汗を握りました。前回は、そこに心揺さぶられたことを評価したみたいです(80点・★4つ)。今日(こんにち)の僕なら75点・★3つです。
75/100(21/11/19記)
☆ ☆ ☆
(これまでのコメント)
こんなアクション観たことない。CG使わなきゃ出来ないからだが、設定の妙を絞り採る執拗さが凄い。既存映画へのオマージュ?は余計。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。