[コメント] たそがれ清兵衛(2002/日)
藤沢周平の「たそがれ清兵衛」「竹光始末」「祝い人助八」が原作であるが、原作を超えてはいない。ので、色々な意味で満点なのだが、☆一つ減点。まあ、大抵の人には原作は読まれてないでしょうから、これとて不満はありません。気になったのは脚本、「がんす」を連発するのはいいのですが、標準語的表現を中途半端に交えていたのがいやでした。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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藤沢の小説は三作とも短編である。それぞれはこのような壮大なセットやロケーションが必要な内容ではない。
幼なじみとの恋愛は藤沢の作品では頻繁に現れるので、どれの作品からとは記憶していないが、前二作ではないように覚えている。「祝い人助八」がその元になっているようだ。 彼の作品は近世の日本におけるしがらみの中で、それと戦うのでもなく、その中で生きる人間と、その合間に少しだけ反射する幸せが描かれています。
しがらみは現代にもありますから、特に時代劇である必要はないのですが、時代劇で表現する方がやりやすかったのかもしれません。
藤沢の作品には町人が主人公のものもあります。素晴らしいのですが、「ぜひ映画化して欲しい」とは思いません。
ともあれ、好きな小説が映画にもなって、出来栄えは予想以上に上出来でした。
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