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[コメント] キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002/米)

オープニングのソウル・バスっぽい美術を見て絶対好みの映画だと確信した。(05・4・30)
山本美容室

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 二十一世紀になっても作れるじゃないか。スピルバーグの作った「007シリーズ」を見てみたいという気分になった。

 映画の中で『007・ゴールドフィンガー』が上映されていたのも良かった。彼には理屈抜きで楽しめる娯楽作品を撮って欲しい。

 『8人の女たち』みたいにフィルムまでこだわらなかったのは正解だったと思う。十分に60年代の雰囲気が楽しめた。

 レオナルド・ディカプリオ演じる天才詐欺師は、頭脳と口先だけではあれだけの成功は収められなかったと思う。営業の仕事もそうだが「外見で人は判断する」からである。

 ディカプリオは父親クリストファー・ウォーケンの「これ駐車場で拾ったんだけどキミのじゃないか?」を手始めとして様々なテクニックを使いながら女をだましていく。

 クリストファー・ウォーケンの血が流れているという事だろう。親権でも父親を選んだ。父親をより深く愛していた事は間違いない。女をだますという行為は母親への憎悪から来ているものだろう。

 トム・ハンクスが演じる役も興味深い。彼の「どうやって司法試験にパスしたんだ?」という問いの答は一生得られないかも知れない。

 「二週間かけて勉強したのさ」なんてデタラメに決まっている。ディカプリオが嘘をつき続けるのは世界中を飛びまわる「自由を剥奪された復讐」なのではないだろうか。

 ディカプリオが「FBI」なんかで働きたくないのは誰が見ても明白だ。凄まじい実話を第一級のエンターテイメントにしてしまうスティーブン・スピルバーグは、やはり天才だと思った。

(評価:★5)

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