[コメント] キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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二十一世紀になっても作れるじゃないか。スピルバーグの作った「007シリーズ」を見てみたいという気分になった。
映画の中で『007・ゴールドフィンガー』が上映されていたのも良かった。彼には理屈抜きで楽しめる娯楽作品を撮って欲しい。
『8人の女たち』みたいにフィルムまでこだわらなかったのは正解だったと思う。十分に60年代の雰囲気が楽しめた。
レオナルド・ディカプリオ演じる天才詐欺師は、頭脳と口先だけではあれだけの成功は収められなかったと思う。営業の仕事もそうだが「外見で人は判断する」からである。
ディカプリオは父親クリストファー・ウォーケンの「これ駐車場で拾ったんだけどキミのじゃないか?」を手始めとして様々なテクニックを使いながら女をだましていく。
クリストファー・ウォーケンの血が流れているという事だろう。親権でも父親を選んだ。父親をより深く愛していた事は間違いない。女をだますという行為は母親への憎悪から来ているものだろう。
トム・ハンクスが演じる役も興味深い。彼の「どうやって司法試験にパスしたんだ?」という問いの答は一生得られないかも知れない。
「二週間かけて勉強したのさ」なんてデタラメに決まっている。ディカプリオが嘘をつき続けるのは世界中を飛びまわる「自由を剥奪された復讐」なのではないだろうか。
ディカプリオが「FBI」なんかで働きたくないのは誰が見ても明白だ。凄まじい実話を第一級のエンターテイメントにしてしまうスティーブン・スピルバーグは、やはり天才だと思った。
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