[コメント] パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち(2003/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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海賊なるものに興味津々のエリザベスは、救助された少年、ウィル・ターナーが首にドクロマークの金貨を下げているのを認め、この少年は海賊の一味なのかもしれないと思う。船の士官から、捉えた海賊はことごとく縛り首にすると伝えられていた彼女は、咄嗟にこの“証拠”をウィルから奪い取ってしまう。
海賊の首領、バルボッサとの交渉で、略奪の停止と街からの撤退を求めたエリザベスは、対価として件の金貨を提示する。もちろん、この金貨をこそ探していたバルボッサは要求を飲むが、同時に、初めて彼女の素性が気になり、名前を尋ねる。エリザベスもまた、首領が自分の名に興味を示したことに気づき、ただ本名を答えるのでなく、彼にとって何か意味のある名を告げなくてはと思案し、ウィルの姓、ターナーを名乗った。
十数年振りにバルボッサの前に姿を現したジャック・スパロウは、適当なことを語り掛けバルボッサの気を逸らしつつ、金貨を1枚くすねる。後に彼はこれを「誘惑に負けた」と自弁したが、多勢に無勢のジャック側が負け、ウィルの血を金貨にかけることを余儀なくされた場合に、海賊らにかかっていた呪いが解けてしまうタイミングを遅らせるためもあった。
・・・このように、いくつかのシーンを書き並べてみても、設定の穴だらけさがよく分かります。でも、登場人物の行動や積み重ねられた映像から、人物の心理や演出の意図を推測するという行為そのものが、今の僕には面白いです。その意味で、本作は僕の好みの場面に満ちています。
初見時の採点は星★3つでした。おそらく当時の僕は、隙なく緻密に構成されたストーリーの面白さ、といったものを重視していたと思います。
もっとも再見はテレビ(地上波)放映なので、ここでも批判の多い尺や間の長さはすっきり刈り込まれていたのかもしれません。
80/100(17/06/18採点変更)
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