[コメント] フォーン・ブース(2002/米)
主人公の役は、役者であれば誰しも思いっきり気合の入る役柄だろうが、むしろコリン・ファレルはよい意味でほどほどだったように思う。演技派オーラが出まくっていたら、かなり鼻につくドラマになってただろうなあ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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・・・人生のジャッジマン気取りの狙撃犯の説教臭さもあいまって。
この作品って要するに、好き勝手な行動をしているとある日突然「天罰」が下るよという話だと思う。電話からの声というのは「天界からの声」の直喩だ。日頃、慎みのない生き方をしていると、突然神様から呼ばれて「お前もっとまじめにやらんと召すぞ」という話で、これはつまり<神様的なもの>の目を盗んで調子にのってガンガンやってる生き方はいつまでも続かないんじゃないだろうか?という強迫観念なんだと思う。いつかは自分本位の生き方が<世界>から指弾を受けるんではないだろうか?という怯えだ。911のトラウマと、そうはいいつつもそろそろとまたワガママの虫が湧き出してきたという時代背景があるというのはかんぐり過ぎか。いずれにしても、これは世界が権威だった時代の作品という気がする。
今だったら本作の結論、<世界>を代表するかのようなしたり顔の犯人に対して、お前だって公衆電話を眺めてむかつくヤツを嬲るしか楽しみのないイカレた負け組み野郎じゃないかっていう面も織り込んでみたくなるような気がする。
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