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[コメント] マッチスティック・メン(2003/米)

役者が良すぎる!!脚本が良すぎる!!映像も良すぎる!!ちょっと非の打ちどころがない。……のが、マズイ。★4に限りなく近い★3
ミュージカラー★梨音令嬢

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







これは、超私的な事になってしまって申し訳ないのですが(いつもの事ですが…)、それを承知で書きますので、どうぞご理解の上お読み下さい。

この日は何を観ようか迷っていて、でも、私としては面白かろうが面白くなかろうがマイナーな映画を観たいなと思っていました(候補は『リベンジャーズ・トラジティ』と『私は、うつ依存症の女』)。しかし、何を間違ったか本作を観る事に…。まず、工夫の凝らされたオープニングクレジットを見た瞬間に「失敗した」と確信しました。私はもっと、こう、マイナー映画にある不完全さとか実験的な部分とか独特の雰囲気とかを見たいと思っていたので、最初の出来の良さに愕然としました。

そして内容。それがまた、かなりの出来。CMでも「きれいに騙される」と言っていましたが、騙されるかどうかは各々違うとして(私は中途半端に騙されました)、確かに「きれい」という言い方は正しいと思いました。話自体にも隙がなくて、役者達も皆して良い。映像まで整然として美しい。少し完璧過ぎました。この作品は私が見たかったものとは真逆のものだったのです

偏った見方になってしまったのは確かですが、先入観さえなければ内容自体はとても面白かったと思います。ニコラス・ケイジ、サム・ロックウェル、アリソン・ローマンは各々持味以上のものを出していたし、洗練された映像にテンポの良い展開。見応えがあります。

ただ、先入観がなくても私が思ったであろう事は、すごく「優等生的」な作品であるなという事です。リドリー・スコット自身、アカデミー賞作品を作っている監督だし、優等生と言っても過言ではないかもしれないのですが、こう頭の良い人が、最近よく見かける“騙される系”映画を“軽く”撮った感が拭えないのです。完璧で隙がない…それが果たして面白い事かと言えば、決してそうではないと思います。ユーモアもセンスもかなりのものなのに、それが鼻につくというか……それを自慢されたというか……。とにかくそういう微妙な不快感を感じた映画でした。でも、リドリー・スコットが撮った映画で好きなものもいくつもあるので、この監督自体は全然嫌いではありません。ただ、本作に限ってはちょっと頂けなかったかな……と。

まとまらずに変な文章になりましたが、私の感想はそんな感じです。でも、ニコラスとアリソンをこの役に抜擢したのは拍手

(評価:★3)

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