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[コメント] ドッペルゲンガー(2003/日)

口笛がこんなに怖かったことはない。
空イグアナ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







人は誰でも二つ以上の顔を持っている。本当の自分を見る恐怖。『CURE』とも共通するテーマだ。

ビデオで録画された自分の姿を後から見ると、すごく恥ずかしくなることがある。

ビデオでなく、目の前にもう一人の自分がいたら?

誰にも見せたことのない自分を見たら?

ユースケ・サンタマリアを川に突き落とした後、「彼はクビにした。」と永作博美に言い、口笛を吹く。それまでずっとドッペルゲンガーが吹いてた曲だ。その姿はドッペルゲンガーそっくり。え、これって本当の役所広司?もしかしてドッペルゲンガー?いつの間に入れ替わったんだ?殺害の場面を思い出そうと真剣になってしまった。この場面は本当に怖かった。

この後の30分は違う映画みたいだった。

インディー・ジョーンズ』みたいにミラーボールから逃げた末に、開いたドアにぶつかる。ドリフのコントみたいだ。

大杉連を殴って、「この機械はそんなために作ったんじゃないんですよ。」そして、もう用済みとばかりに機械を捨てる。この感動はわからないではない。一つの仕事に打ち込む。金のため?名誉のため?いや、仕事に取り組んでいる間の、充実感が好きなのだ。それはわかる。でも……

でもやっぱりこのラストは、前半とは別の物語になっちゃった気がするなあ。

(評価:★4)

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