[コメント] 暗い日曜日(1999/独=ハンガリー)
戦争は破壊する。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この映画は戦争に破壊されている。
「暗い日曜日」という魅力的な題材を扱っていながら、ラブストーリーと戦争が全く噛み合っていない。そもそも「暗い日曜日」は恋愛についての曲ではなかったか。アンドラーシュのイロナに対する思いが込められた曲ではないか(だからこの曲をきっかけに2人は結ばれたのだし、悲恋的な大量の自殺者を誘発したのではないか!)。
「暗い日曜日」は戦争とは関係ないだろう。少なくとも、前半では殆ど戦争を匂わす描写はなかったように記憶している。それなのに、中盤以降から、無理矢理戦争だの人道だのを絡め、果てには曲の解釈にまでつなげてしまってがっかり。大戦前夜という空気は作品に必要だったのかもしれないが、余りにも戦争に気を取られ過ぎてしまった感がある。ラストの毒殺も伏線の張り方に感心したが、冷静になってみた今、これはイロナの積年の怨念によるものであり、「怨念」という要素はこの作品には全く似合っていないと思った。
前半のペースで行けば極上のラブストーリーになったかもしれない。主演女優は信じがたいほど美しい・・・。
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