学園祭本番を目前にして仲間の怪我により､バンド活動がままならなくなった女子高生たちが新たに韓国人留学生をメンバーに加え､再び練習に励む姿を描いた映画だが､女子高生たちの青春映画にしたいのか､女子高生バンドを描いた映画にしたいのかがはっきりしないので､中途半端な作品になってしまった｡

青春ドラマにしては､登場人物たちの人間関係がはっきり描かれないので､よくわからない部分が目立つし､女子高生バントを描いた映画としては､そもそも新たなバンド結成のきっかけが恵が嫌っていた女子高生をバントに入れたくないがために､通りがかった韓国人留学生を成り行き上入れてしまういうセンスのかけらもないものだし､練習シーンもあまりなく､主人公たちの本番に賭ける意気込みといったものも感じられない｡

もっと､バンド練習を通して主人公たちが親交を深めてゆくところや本番を控え､不安や緊張と葛藤するような姿を見たかったのだが､どうにもドラマが薄っぺらい感じ｡

終盤の主人公たちの歌とバンド演奏はうまい方だが､既にそれまでにいくつも他の人物の歌と演奏を見せられてしまい､いまいち盛り上がりに欠ける｡また､本番までの日数が少なく､あまりまともに練習してるようなシーンもない割に､上達速度が早いのも､ボーカルが韓国人留学生だったり､キーボード担当がギターを代わってる点を考慮してもバランスが悪すぎる気がする｡