[コメント] ハウリング(1981/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
狼人間に襲われる女性の恐怖を描いたホラー映画。
20年以上前の作品ということもあり、今観るとさすがに恐怖演出も冗長に感じてしまう。またストーリー自体も特に軸となるエピソードがあるわけでもなく、山奥のセラピーに療養に来た主人公カレン、序盤で射殺された殺人犯の正体を追うテレビスタッフ、セラピーの女性に誑かせられるカレンの夫ビル、意味深な行動をするセラピーの患者と四つエピソードがどれも特に推理要素ないまま単調に進むため盛り上がりにも欠ける。
この映画最大の難点は主人公であるはずのカレンの位置づけが弱い点。本来ならカレンが犯人逮捕のレポートでのショックでセラピーに入院するという展開からして彼女がストーリーの中心人物になってもいいはずなのにすごく中途半端な存在になっていて、その分映画のバランスを悪くしている。少なくともこの映画は序盤で射殺された殺人犯の正体を探るテレビスタッフのクリスとテリーを主役にした方が推理要素に溢れていてなかなか楽しめたように思う。もしくはカレンが狼人間の謎を追うサスペンスドラマを展開して欲しかった。それに哀愁の残るラストもカレンがストーリーの中心人物だったらもっといい印象になっただけに残念なところ。
総評としては全体的にストーリー展開自体がほとんど単調な感じで、結局この映画は、狼人間の変身シーンの特撮とカレンが自らを犠牲にして狼人間の存在をアピールしてクリスに自分を殺すように求める哀愁的なラストしか印象に残るものがない映画となってしまった気がする。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。