[コメント] 間諜最後の日(1936/英)
ヒロイン役のマデリーン・キャロルの演技は可愛らしくてなかなかよかった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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スパイ・サスペンス・コメディ映画。
映画そのものはスリリングな展開のスパイ・サスペンスで要所要所の緊迫感を煽る演出は悪くないのだが、全体的にコミカルな雰囲気で役者同士のやり取りもコメディ色が強いので、サスペンス映画的な緊迫感よりもコメディ映画のような可笑しさのほうが際立っている。
コメディ映画としての観点で観れば、テンポもいいし、役者同士のコンビネーションもばっちりでなかなか楽しめる。特に将軍役のピーター・ローレーと主人公やヒロインとの絡みはコントを観ているようで随所で笑える。
サスペンス部分ではチョコレート工場でスパイだと気付かれるあたりの展開がなかなか緊迫感に優れていた。ただ、伏線の張り方は少々強引な気もするが。
役者としてエルサ役のマデリーン・キャロルはスパイの割には人殺しを好まず、性格も純情だが、主人公が任務を優先すると焼きもちやになるところはなかなか可愛らしくてよかった。この映画での一番の収穫。
展開的には敵国スパイの正体を暴いていくあたりからかなり投げやりな展開になるので、テンポが少々崩れたのが残念。後、中盤でのスパイだと思っていた男が実は違ったという展開は、それまで築きあげていたストーリーそのものが無意味になってしまうのでもう少し何とかして欲しかった。それとラストのオチもちょっと唐突な感じがする。
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