[コメント] この素晴らしき世界(2000/チェコ)
チェコ版の「活きる」という気がしないでもないが。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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しじゅうスローモーションのような変わったカメラが最初は気になったが、慣れてくると生々しさが緩和されるようでかえってよいような気もしてきた。
細かい台詞や行動の一つ一つが完璧に後で拾われていく脚本も、主要な役者たちの「こういう人いるいる!」と自然に思わせる巧みな演技も、小道具や音の使い方も実に素晴らしかった。
最初の方、色味を落としてモノトーン風にした画面が徐々に色づいてきて、ナチの旗の赤い部分が浮き上がっていくところも見事だと思った。ソファに寝転がる夫と、額絵を拭いた直後でそこに仁王立ちになったまま会話する妻の構図も新鮮だった。
ただ、ヒロインが母になったことを表すための演出として、額絵のマリア像の顔が徐々に彼女のものに変わっていく場面は少々あざとかった。
また、あまりに話がうまく運びすぎたうえでのあのラストだからこそ、なんだか落ち着かない気分にさせられる(させられたまま)というのもちょっとあったりする。
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