学園におけるバーチの立ち位置が不明で、彼女を交えて他の三人が穴に籠るプロセスに疑問。バーチとキーラ・ナイトレイの関係がキーだと思うのだが、その辺が親友同士なのか、ちょっと距離があるのか、どっちにでも受け取れるのがストーリーを鈍らせる。いっそパッとしないバーチをデズモンド・ハリントンが選び、美しいナイトレイの方が嫉妬に狂う方がドラマティックだったのに。サスペンスとしては伏線が無く思いきり予定通り。もう少し捻って欲しかった。バーチの幼なじみで容疑者にされた男が釈放されて怒りくるってバーチに、あっさり近付ける当たりの適当さ（警察の見張りゼロ）とか小さな粗も無数。唯一、評価したいのは鮮やかだけど緊張感のある映像で、特に一人で真昼の自宅のベッドルームに居るバーチのシーンは（彼女の開放感と罪の意識を冷ややかに感じさせる）独特の雰囲気を醸していて好きなシーン。コーラ1本の為の殺人というシチュエーションも、ちょっと冴えていた。