個人的に、こう言う作品が好きなのかと、自分を発見しました。アナクロなのが好きだったんですね･･･、私。照れくさ。全編とてもきっちり作ってあって、オープニングでびゅんびゅん十字架が飛んでゆくカメラワークから気持ち良く。美しく独特な舞台設定美術、さりげなく凝った構図、切れ味の良いテンポ、みな好きです。

キャラデザインが独特なので、合わない人も居ると思いますが、幸い大丈夫でした。激しいアクションと切ないロマンスが、ストーリーに気持ち良く融合していました。エピソードの配置、演出が実に細かくて、重ねが効いていて、それが特に人物の心理描写、気持ちの移り変わりに生かされています。恨みにかられていたある人物が、そこから解き放たれて、人として生きる事を取り戻す過程が、ラストのエピソードにいたるまで、とても丁寧に描かれていると思いました。

「日本語版キャスト」D： 田中　秀幸／左手：永井　一郎／マイエル＝リンク： 山寺　宏一／レイラ：林原　めぐみ／シャーロット：篠原　恵美／ボルゴフ：屋良　有作／カイル：大塚　芳忠／グローブ：関　俊彦／ノルト：大友　龍三郎／バルバロイ長老：大塚　周夫／ポルク： 青野　武／カーミラ：前田　美波里

ここを読まれる方も少ないと思うので、もう少しだけ好きな事を書かせていただきます･･･。劇場公開バージョン（英語版）のDVDの映像特典の、アメリカ向け予告編が、素ん晴らしくかっこよかったです。この作品の「アクション」の部分にあくまでも重点を置いていて。アメリカでの映画の予告編は、みんなあんな演出なのでしょうか。だったらうらやましいなあ。