『ハリーポッター』の風船おばさんを想像したのは君だけじゃないヨ。

この期待裏切り度は映画の点を下げないでしょう。上げるには弱いけど。いいんですこれで。SFっていうのはいつだってこの程度の安っぽさはあるものなんです。それを想像力で埋める楽しさがSFなんです。

でも現代の映画はリアルな作りを義務づけられて観客の想像力が発揮出来なくて辛いですね。ショッキングシーンは良かったですよ、good。ヒッチコックの頃ならこれは充分名作です。ただ、ぼくとしてはジュリアン=ムーアを観客から切り離す展開があればもっと映画の不気味度が増して良かったと思う。ムーアが壊れてくるとか、ムーアが子供を殺していたというラストとか(それじゃ怖すぎるか)。せめて彼女にはソール=バスかダリにデザインして貰った夢の中を走り回って欲しかったなあ。