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[コメント] 出口のない海(2006/日)

名作と言えなくても佳作と呼べる作品だと思う。☆3.9点。
死ぬまでシネマ

海の特攻隊を描いた映画の為か、いつもより役者個人に眼が行きながら視ていた。俳優陣が佳かったから、話の運び云々に余り違和感を抱かなかった。学徒の心情に自分が深く没入していたからだろうか。…

市川エビ蔵伊勢谷を始めとして、若手は皆佳かったと思う。エビ蔵の淡白で爽やかな演技は役者の地の存在感が出て、特攻学徒の心情が上手く表現出来ていたと思う。伊勢谷はこの顔ぶれの中では欠かせない俳優だったと思う。彼も以前よりもずっと佳くなった。塩谷 瞬は自分の持ち味を上手く出している。柏原収史は本来やりにくい役を当てられたと思うが、死を感じた時に何度か見せた凄まじい形相が見事だった。

俺も上野樹里はどうかな…と思っていたが、車窓の別れのシーンはとても佳かった。

意外に良かったのは永島敏行で、このひと結構役作りをしてきたのではないか? 高橋和也香川照之もいい演技をしていた。

勿論知っていたのだが、視ている時には余り佐々部清を意識してなかったのも良かったのかも知れない。『夕凪の町 桜の国』より後に視てしまったし、佐々部を意識していたらもっと印象は悪くなっていたかも知れない。

名作と言えなくても佳作と呼べる作品である。

(評価:★4)

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