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[コメント] さよならみどりちゃん(2004/日)

いわゆる「なんかリアルじゃね?」的な作品で共感を呼ぶも、主役二人がIQ低そうに見えないのがリアル感に欠けた。
nob

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ありがちならば、主役はタロウだったり、あるいはマキちゃんだったりするんだろう。 それを、この非建設的な関係のIQが低いと思われる二人が主役で話しが進むところが意外だったりする。

女性にしてみれば思わせぶりな行動を取るユタカの、 「実はそこには何も無い自己満足のためだけ」の行動がリアルだ。

でもユウコも自分本位な行動しかせず、ユタカだけが悪いわけではない。 思わせぶりだから悪い?彼女いるくせにセックスするから悪い? そうは思わない。 自分の身は自分で守らなければいけない。 でも、世間的に責められるのはいつも男なんですね。 個人的には納得が行かないなぁ。

「人を傷つけてばかり」とタロウは責める。 でも、ユウコはユタカに抱かれているとき、確かに幸せだったわけだから、 このセリフは空回りする。 「みんなを傷つけて」なんて代弁者気取って本質も知らずに上辺の正義感振りかざして人をなじるヤツが俺は大嫌いだ。

幸せの基準なんて、第三者にはわかり得ないモノだったりする。 タロウともセックスしたユウコが、最後にユタカに手を引かれて走っていくのは、 女の本能が咄嗟に成せる業だったのかもしれないとか想像した。 タロウが男として負けたことを悟った悔しさから、ユタカに突っかかっていったのなら、これはリアルな演出だ。

いろいろ経験して、あきらめて、すがって、泣いて、 最後には泣いた自分がバカらしく思えて。 そうやって少しずつ良い女になって、今度は男が振り回されちゃうんだろうな。 恐い恐い。 逆に成長しなかったとしたら、それはそれで、またユタカとセフレに戻って、 「おかえりみどりちゃん」という続編になるな。

ところで、この映画のロケ地が「希望ヶ丘」っていう町なのも、なんかミスマッチでニヤリとするな。

(評価:★3)

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