この映画の「ダマし方」については、僕は好きではない。

詐欺アーティストとしてゆがんだ人生を送っている男が、突然現れた娘との交流により人間らしさを取り戻していく。 この大前提を丸ごとひっくり返して悦に入っているわけだが、その「表向きの」物語に感動して、親子の行く末を祝福しようとする観客をも否定してしまっている。

どんでん返しっていうのはさ、見てる側が「うわっ、やられた！」とかいいながらもスカッとした爽快感を味わえるものだと思っていたんだけど、違うのかしら。