[コメント] レディ・イン・ザ・ウォーター(2006/米)
色々ご批判もあるようですが、シャマランが好きな人なら、これでもOKでしょう。最初から「おとぎ話」だと言っているわけですから、私としてはまあ、これでもOKだと思います。
シャマランという人はもともとスピルバーグの熱狂的なファンで、おそらく彼がスピルバーグを熱狂的に好きだった頃というのが、初期、つまり『激突』であったり、『ジョーズ』であったり、『未知との遭遇』であったりするんだと思うんですが、あの頃の影響からシャマランの作品がSF的であったりサスペンス的であったり「おとぎ話」的であったりするわけですね。
今回を愚作とおっしゃる方も多いようですが、まだまだシャマランの魅力はこれで終わったわけではありませんし、最近の一連の作品の延長で、サスペンスからファンタジーへ移行する過渡期と思えば楽しめる作品だったと思います。
確かに彼のこれまでの作品から比較するとどんでん返しがあるわけでもなく、シャマラン自身がへたくそな演技をしているとか、色々中傷されるべき映画ではあると思います。
シャマラン作品の映像は『シックス・センス』の頃から緻密でした。
その後『アンブレイカブル』から飛躍して『サイン』、『ヴィレッジ』と、自然への回帰を目指しています。従って、今回の作品では人間の礎となる「水」に挑戦しましたね。このあたりにシャマランの知性がうかがえます。
長い映画人生の中で、その全てが完璧な作品であることは難しいことですね。それはスピルバーグ然りです。
従って今回のシャマランが目指したものが「おとぎ話」である、という理解をすることで、何とかこの映画も救われるのではないでしょうか。
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