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[コメント] グッド・シェパード(2006/米)

時代背景が飛びすぎて、その割にマット・デイモンがあまり歳をとらないんだよね。2度見るとわかりやすいが・・・長い。
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







CIAに関する映画はたくさん作られているのですが、この映画はCIAが存在する背景をほのかに描いていて、そういう意味では大変面白く拝見しました。

残念なのはロバート・デ・ニーロの演出があまりにも丁寧すぎて、どの場面もおなかいっぱいで、とても長く感じました。要するに、どこに感情移入してゆけば良いのかわかりにくい映画だったということです。

ただ、冒頭に書いたとおり、CIAの存在意義が時代によって微妙に変化するので、主役のマット・デイモンの心理的変化に見る側がついてゆかなければならないのでしょうが、何しろキャラが寡黙で、仕事が秘密の多い仕事なため、どこで思い入れてよいのかわかりにくかったという感じがします。

それと、カットバックを再三使いますので、時代がどんどん行き来します。

ところがマット・デイモンが学生と中年で全く様相が変わらないので、時代感を実感できないという辛さがありました。

CIAの内部告発的な内容なので、ストーリーを追うのであれば、再度冒頭から見直すのが良いかもしれませんね。

正直申しましていまいちでした。

2009/12/31(自宅)

日経新聞の記事に『グッドシェパード』についてコメントがありました。

この言葉は「弱者の為に身を捧げようとしたキリスト」を示すんだそうです。

そういう暗示を聞けば、この映画の主人公がキリストであることなど、全くあり得ないお話で、アンチテーゼになっていることが伺えますね。

この主人公はいったい何に身を捧げたんでしょうか。

息子のフィアンセを殺し、自分の上司を落としいれ、世界中のスパイとの戦いに従事し、誰も信じることがない。

そんな主人公を「羊飼い(『グッドシェパード』)として表現したことに重さを感じますね。

恐ろしい映画でした。

2010/01/08(自宅)

(評価:★3)

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