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[コメント] 北北西に進路を取れ(1959/米)

カラー映画の魅力たっぷり。こういうのって、脚本の段階でめちゃくちゃ面白いいんだろうね。それを映像にしてまた面白い。英国人ぽさも楽しい。
chokobo

この映画を語るとき、必ずセスナで追いかけられるシーンを語りたくなる。映画のポスターであったり、予告編であったり。

この映画に数々生まれてくるサスペンスシーンの中でもこのシーンは特に印象的だ。

野原の真ん中でケイリー・グラントがポツンと立たされる。周囲は畑と青い空。この空の色とイメージは印象的だ。そして静寂。周囲を見渡す。静寂。遠くの方から小さな音。次第に迫ってくる、迫ってくる、迫ってくる。この切迫感緊張感。映画は見せるもの。考えたり、理屈を唱えるものではなく。見て感じるもの。このしばしの静寂にこの映画の映画らしさがたっぷり詰まっている。とても素晴らしくも印象的なシーンである。

最後の山荘のシーンも同様である。とてつもない緊張感。カメラが上から、そして下から。上(ケイリー・グラント)と下(エヴァ・マリー・セイント)の距離とそのやりとり。彼女は背中で演技をしている。この演出と技術。見事なセンス。

(評価:★4)

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