[コメント] パニック・ルーム(2002/米)
だから、何なの?という映画。
フィンチャーは『エイリアン3』から一環して”突進”する映画を作り続けていて、この作品でもジョディー・フォスター達がやたら”突進”している。
この”突進”という行為には、映画にスピード感を与えるという効果のほか、目線の効果がある。観客は限りなく出演者の目線に立って映画を鑑賞している。
今回はビデオモニターという視点が一つのキーポイントになっている。『羊たちの沈黙』のパクりか?というシーンもあったが、モニター越しに見る様々なシーンを印象づけて見るものの恐怖心をあおる。
視覚的恐怖心お代表にヒッチコックがいるわけだが、デ・パルマやソダーバーグあたりに絶大な影響を与えたハンディカメラの動きが徹底して使用されていることも特筆できよう。
ただ、物語として「何なの?」という部分があって、お話として後に残らないところが残念。”衝撃”という映画の持つ効果を超えるストーリーがフィンチャーには最も求められている点ではないだろうか。
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