[コメント] ノー・マンズ・ランド(2001/伊=英=ベルギー=仏=スロベニア)
笑ってしまっていいんですよね?(2011/01/10)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この作品を見るきっかけは『11′09″01 セプテンバー11』です。
この作品の中で、ダニス・タノヴィッチ監督は、ラウンドゼロに至るまでの経緯を見事に、しかも丁寧に表現していますね。素晴らしい短編でした。
実況中継の女性が、ある街で起きた事故現場の取材の中で「アメリカで起きたテロは珍しいことではなくて、過去にも同じようなことがあったんだよ。」というようなことを示します。
ナチスにせよフランス革命にせよ、インドの落雷も含めて、貿易センタービルに飛行機が突っ込んだことを当たり前のことのように示すことで、アメリカだけが被害国のような意味合いを全否定していますね。
すごいなー
で、この作品に遡及するのですが、インタビューなどでも語られているとおり、監督自身が戦争に赴いていますので、確かに彼の立場からするとボスニア戦争とラウンドゼロの違いはあまり意味を持たないような気になりますね。
この作品で中立的なニュアンスが語られるのは、爆弾処理のドイツ人とか、その連絡を取り合うフランス人とか、取材に来たアメリカ人女性など、当事者国の当事者同士とは全く縁遠い人物がこの話の中心にどんどん野次馬のように入り込むことで、映画の真実味が出てくるんでしょうね。
2011/01/10 自宅
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