友達から『映像だけはすごい！』と聞かされ続けていたけど、 ホントに映像はすごい。でも内容はというと？

セリフのひとつひとつに哲学的要素を盛り込もうと しすぎで、セリフが直接脳に飛び込んでこない。 言い換えればもっと単純な言葉で綴れる程度の話 だったはずだし、エンタメとしてはそっちのほうが正解のはず。

まああの回りくどいセリフ廻しこそが士郎正宗と押井守の 特長であり、魅力であり、いわゆる世界観というものに つながっているんだろうけど、やはりあのままでは結局のところ 熱狂的なファン(換言すれば身内といっていいと思う)相手に 作品を制作しているにすぎず、普遍的に受け入れられるには 時間がかかるだろう。

その意味で、『攻殻機動隊』がビルボードでチャート1位 を飾るようなアメリカは、ほんとうに先進的なオタク社会化 が進んでいて、病んでいるんじゃないかなあと思うのである。 そして日本はカルチャーと称してそのあとを猛烈な勢いで 追随しているところだ。いやひょっとすると、日本が先行して、 アメリカが追随しているのか。 とにかく、誰かなんとかしてくれ←この姿勢がダメ。