イ･ヨンエはもともとが白印象の女優さんだから黒も演じられるんだなっていう事を感じました。黒女優が白を演じるのはなかなか困難だと思うし、そう思うと、白女優の方が演じられる幅は広いだろうし、有利なんだろうね。

イ・ヨンエのコロコロ変わる表情は当然ながら良かったし、女はメイクでどうにでもなるっていうのを端的に表現していたのも良かった。ナチュラルメイクの時は下がった口角が幸薄そうな雰囲気を出していたんだけど、赤のアイメイクで臨戦態勢に入った時は恐ろしく攻撃的且つ魅惑的で、彼女の魅力の端から端まで最大限に活かせていたと思います。

また、シリアスとコメディのラインをゆらゆら動く展開も面白く、ほどよくゴシック臭漂う画面も作品にマッチしていたし、ゴス系乙女は喜んで観そう。だからといってテーマが疎かになったりもしておらず、とても良く出来たエンタテイメント映画だと思いました。

個人的にはクムジャさんが職人より上手にケーキを作るシーンが好きでした。チャングム意識だよね？あれ。そういう遊びが入っているのも、余裕に繋がって作品を成功に導いていると思う。

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08.11.04　記