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[コメント] スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃(2002/米)

思うに、エピソード2が面白いのは奴が居ないからだ!(エピソード1のネタバレあり)
東京シャタデーナイト

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 軽薄を絵に描いたようなクワイ・ガン。誰おまえ?と、突然現れた我等がオビ・ワンの師匠クワイ・ガンが直感と血液検査だけでアナキンをジェダイにしてしまう人間的深みの無い姿に、前作ではヤレヤレとあきれたものだった。少なくとも私はあきれた。まさに彼の葛藤なき軽薄さにあきれた。ついでに直進しかしないポットレースにもあきれた。

 エピソード2では登場人物が少なからず葛藤を持っている。実際ジェダイは弱いし、オビ・ワンも弱いし、ヨーダは笑えるほど強いけど悩みは尽きないし。アナキンもアメコミっぽい演出のされ方に笑えるところもあるけれど、それなりに片頭痛のような苦悩を持っている。まあ、アミダラとやりたいだけの思春期のみじめな悩みかもしれないけど。

 なんとかしてエピソード4に持って行きたい物語の姿に、水戸黄門的な喜びと笑いはある。けれど、エピソード2には登場人物達はそろそろ現れる強大な敵に対する苦悩が見え始めた。常人の+αでしかないジェダイの力、その無力さに苦悩が見える。そこにはジェダイのくせに火葬で誤魔化されたクワイ・ガンは居ない。直感と血液検査だけで、映画史上最悪の悪役を作り出したクワイ・ガンは居ない。

 もともと大した物語ではない。エピソード1、2、3は知っている奴が活躍すれば十分なのだ。

(評価:★4)

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