この手のテーマは好きだから、というかもう自分のテーマだからとりあえず見た。

私が一番共感したのは、電車男が告白デートのあてが外れて、ネット喫茶で掲示板やってると、取り残されたエルメスが見に来る。電車男がやっと部屋が見つかった、六本木だけどこれからタクシーで行けば間に合う、とかいうとエルメスは今日はだめ、と帰ってしまう。そうだよな、当然そうなるよな、と胸痛くして見ている自分。それでも、あなたといると時間がすぐに経って、ずっと好きでした、てな告白シーンはそう悪くない。いや、恋愛ってのもいいもんだよね。そんな感慨にひたったりして。

ところでラスト夢落ちなのかな。あれで全部帳消しにしてしまうのは、やはり脚本のさぼりでしょう。こんなにうまく行くはずがない、というバランス感覚はわかるけど、それならそれで、もう少し別の設定が欲しかった。ついでに願望をいうと、始めから最後まで徹底的に電車男の視点で語って欲しかった。ネットの住民も掲示板のテキストだけでいいし、エルメスももっとあこがれの女神様の描写で突っ走ってほしかった。恋愛ものなら細部のリアリティに全力をそそいで欲しい。電車男はネットの中の物語だった時が一番興奮したでしょうね。私はその板はみてなかったけど。

P.S.googleで探したら、「男たちを後ろから撃つスレ」過去ログを編集したようなサイトがありました。こちらの方がやはり映画よりずっと面白い。