コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 白痴(1951/日)

文学・演劇、ときどき映画。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







原節子ってこういう人なんだ、というのがまず第一の驚き。迫力ある美人だったんだ。極妻もできそうだ。久我美子との対決も女優勝負で面白かった。三船と森の中学生みたいな会話っぷりも興味が尽きない。この四人がメイン登場人物でいろいろ見せてくれる。

何の予見もなしに見た。このサイトのコメントを全部読んで、カットされたことを知った。これはこれでいいんじゃないか。完全版とか見ても同じ印象だと思う。話はあまりわからないので。ドストエフスキーは地下室の手記と罪と罰しか読んでないけど、登場人物はいかにもの感じがする。森が表現したものの一部が後のどですかでん、だとすると無垢な魂のイメージも随分と変わるもんだと思った。

カットされたせいで字幕でストーリーを示したり、セリフも文学回しが多くて、舞台劇を視点を変えて記録したみたいなところも多い。三船のボケた母親お菓子をもらって、その後でお守りを交換してそうしてその後で三船がいきなり原節子と結婚するなんて流れはいかにもドストエフスキーだった。

相変わらず画面の力が強く、長い割には退屈しなかった。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。