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[コメント] 12人の優しい日本人(1991/日)

面白い。さすがは三谷幸喜脚本作品。でも口下手な日本人にこの面白さが理解出来るか・・・!?
HILO

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







坊ちゃん

メガネ(相島一之)がキーパソンとなって物語を動かす訳だが、 このメガネがとにかく厄介(苦笑)。 「きちんと話しあいましょうよ。」が売りなメガネだが、 後半からは「彼女が犯人に決まってる。」と駄々を捏ね、 結局は最後まで有罪を主張したいワガママなトラブルメーカー。

メガネに同調する銀行員と名乗った男(村松克己)。 この銀行員も面白い。

最初は議論派ながらも途中から段々とメッキが剥がれてきて、 赤パンツと対立する時には人の話を聞かない傲慢男に変わってくる。

赤パンツは前半では無口で全く目立たなかったが、 後半では豹変してヒーローに変身する。

銀行員にも「猫被り」等と皮肉を言われてる。

陪審長(塩見三省)の隣に座り場を仕切りたがるのが仕切屋(上田耕一)。

後半では銀行員に出番を取られて少し可哀想。

物語を進めるのはメガネ、銀行員、赤パンツ、仕切屋、の4人の議論となる。 それを助ける引き立て役が残りの陪審員。

物語後半からは赤パンツ(豊川悦司)が活躍して物語が急展開する。

最後も赤パンツの一言が決まる。 「今話してるのは被告の件で貴方の奥さんの件ではない。」

この映画の一番の面白さは、 12人の陪審員にそれぞれの役割分担がされていて、 シーン毎にその役割が生かされていて、 それが物語の要となって進行する事にある。

そこで陪審員12人のそれぞれについてまとめてみた。

陪審員1号 陪審長(塩見三省) 文字通り司会進行役。 体育教師の専門知識で人助け。

陪審員2号 メガネ(相島一之) 「きちんと話しあいましょうよ。」を売りに、 意地でも被告を有罪と主張するトラブルメーカー。

陪審員3号 仕切屋(上田耕一) 最初はやたらと仕切っていたが歯医者の活躍で出番を取られる。

陪審員4号 無罪を主張する気の小林隆 小林隆 阿南健治 二瓶鮫一 元信用金庫職員(61) あくまでも無罪を主張し、 後半から赤パンツをヒーローにするきっかけを作った人。 酒豪家で酒の知識が役立つ。

陪審員5号 かんみなこ 岡崎淑子 横田由和 中村まり子 商事会社庶務係(37) 物事を全て手帳に書くデータベース的存在。 最初は銀行員に負けて少し可哀想。

陪審員6号 社長(大河内浩) 実は見掛け倒し。 会話を注意深く聞いていると議論には殆ど参加してない。

陪審員7号 労働者風(梶原善) やたらとうるさい労働者風。 コメディーには欠かせない引き立て役。

陪審員8号 白いワンピースの主婦(山下容莉枝) 気の弱い主婦。現場の地図で絵の上手さを発揮する。 5才の子供を持つ母親でもあり家庭環境が役立つ。

陪審員9号 歯医者(村松克己) 最初は無口だが前半はメガネに同情して有罪を主張する議論派。 後半から赤パンツに出番を取られて傲慢な男に変わるが、 メガネみたいな意固地ではない。

陪審員10号 無罪を主張する主婦(林美智子) あくまでも無罪を主張し、 後半から赤パンツをヒーローにするきっかけを作った人。 得意の裁縫でメガネのジャケットを修理する。

陪審員11号 赤パンツ(豊川悦司) 前半は無口で全く目立たぬ存在だったが、 後半は弁護士と名乗って一躍ヒーロー。

(評価:★5)

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