だらだら観ることが許される類いの映画ですね。 別に誰も爆破シーンや銃撃戦を期待してるわけでもないし、プロットもハイテクながら特段頭を使わないとわからないもんでもなし。どっかで観たと思ったのは、『ミッション・インポッシブル』に映像がかぶってるからでしょうか。

別に僕はジュリアファンでもないので、怒りもしないです。アンディがちょっとかわいそう…、という気はしなくもないが、映画そのものが余興みたいなもんなので許せるでしょう。

なんつーか、出演者がみんな楽しそうですよね。その雰囲気が伝わってくるだけで充分です。彼ら自身が自分達のためにギャラ返上して作ってるわけですから、それで文句言う筋合いの話でもないでしょう。「これは俺らが楽しくて作ってんだから、口を挟まないでくれ」という製作側の声が聞こえてきそうで、ある意味聴衆の側に節度が要求される映画だと思います。

でも、これがヒットしなかったらやっぱり嘲笑の的になるか、ソダーバーグのオーラ消滅！とかいう話になりそうで、売れ線と自己満足の絶妙なバランスの上に立っていて、ギリギリ成功しているところが素晴らしい。よかったよかった。

（2002.5.3）