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[コメント] 猿の惑星(1968/米)

本作品の最大の見所とは、決してラストではない。アクションを極力廃し、言葉の応酬に重点が置かれている。その会話こそが本当の意味でのこの映画の主題だろう。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 1968年というと、『2001年宇宙の旅』が公開された年だが、それと負けず劣らず観客にショックを与えたのが本作。猿から進化した人間が猿に支配されていると言うショッキングな事件と共に、ラストで明かされる衝撃の事実で、観衆の心を鷲掴みにしたらしい。

 自分の主張が伝わらないもどかしさと哀しさ。「こいつら、ひょっとして俺の言っていること分かっていて、わざととぼけてるんじゃ無かろうか?」と言う疑問を含ませつつ、のらりくらりと交わされる歯がゆさ。見ていていらいらさせられる。この作品が猿と人間と言う素材を使いつつ、現実の人間関係、及び国の関係を迂遠して引用しているのは間違いがない(猿が日本人だと言われることもある)。

 造形技術は素晴らしく、猿の表情まではっきり分かるメイクは特筆もの。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ねこすけ[*] アルシュ[*]

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