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[コメント] 殺人魚フライングキラー(1981/米)

「来るぞ来るぞ」と思っていたら、ぽんっと玩具が…笑わせようとしてる?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 『ピラニア』続編。今や大監督となったジェームズ=キャメロンの初監督作。

 ただ、出来の方はお世辞にも「う〜ん」ってな感じで、なんとも手作りのB級感覚に溢れた作品に仕上がってしまった。特にフライングキラーが空中に飛び上がって人間を襲うシーンなんかはほとんど失笑もの。だって明らかに作り物の魚を手で持って騒いでるんだもん。更にフライングキラーが人間の腹の中から出るシーンは明らかに『エイリアン』(1979)そのもの。

 後、物語がちょっと困りもので、簡単に不倫して、夫に悪びれることもない主人公の姿はちょっと悲しいものがある。ヘンリクセンが苦悩する夫を好演してるだけに、ストーリーがもう少ししっかりしてたら、それなりに観られるストーリーに仕上がってくれたと思うのだが。主人公が海洋学者というのも、今ひとつ設定的に活かすことも出来なかった。

 それに致命的な部分なのだが、実は本作、全然怖くない。怖くしようと言う努力と、役者の力演は認めるけど、水の中だと演出が間延びしてるし、地上だと造形のちゃちさがモロわかり。

 これは友人達とわいわい騒ぎながら観るのには適した作品とは言える。あのキャメロンがねえ。とか言いながら観るならば、きっと楽しめるだろう。

 ただ、本作の出来はキャメロン一人に負わせる訳にはいかないらしい。実はキャメロンはプロデューサと衝突してしまって、映画の内容もずたずたとなったとのこと。

(評価:★2)

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