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[コメント] エド・ウッド(1994/米)

ジョニー・デップ演じるエド・ウッド本人がとにかくフル回転。笑みが画面一杯に溢れている。それだけで充分堪能できました。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 心から映画を愛し、夢を追い続け、そして史上最低の映画監督と謳われた男エド・ウッドをジョニー・デップが見事に演じきっている。これほどの破天荒な男の生き様を活き活きと描ききったティム・バートン監督にこの作品に関しては惜しみない拍手を送りたい。

 それまで何度と無く彼のことは聞いていたにも拘わらず、残念なことに私はエド・ウッド作品を一本も観ていない(一度だけ『死霊の盆踊り』をほんのさわりだけ観たが、すぐに退席したことが悔やまれる)。この映画の後、復刻版が出たが、それも観る機会を逸したまま。今から思うと残念。これからに期待しよう。

 この作品の最大の特徴は、何と言っても全員が本当に楽しそうであること。あんなどうしようもないもの撮っておいて「素晴らしい(Perfect!)」と言い切ってしまう厚顔さも凄いが、彼の笑顔を観てるだけで許してしまいそうになる。

 『プラン9・フロム・アウタースペース』の予算を取るためにバプティスト教会に改宗してしまう辺り、泣かせるものもある。これこそ映画人の根性だ!

 ベラ・ルゴシは往年のドラキュラ役者として有名な人だが、相当屈折しているらしく、フランケンシュタイン役者ボリス・カーロフの名前を出されただけで激怒するのも良い(結局残るのはカーロフの方だという事実もそれを裏付けてる)。ルゴシと言い、その後でやはりドラキュラ作品で有名になったクリストファー・リーと言い、あまりにドラキュラを上手く演じすぎるとそのイメージで固定されてしまい、他の作品を演じることが出来ないと言うのが悲しいな。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)トシ[*] べーたん

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